怪談実話「創・作・怪・談」(青森市) | コワイハナシ47

怪談実話「創・作・怪・談」(青森市)

昨今の青森県は本当に怪談が盛り上がっている。

怪談社の青森市公演も満員。

私が所属する「弘前乃怪」(鉄爺怪長)が主催した、ありがとうぁみさんの弘前公演もチケットがあっという間に売り切れた。

その両公演に来場していた怪談マニアの若者から、こんな話を伺った。

友人と自室で怪談話をしていた。

こんな話はどうだ。

こういう話もあるぞ、と互いに怪談話を披露していたのだが、長時間続けるうちにネタが尽きてくる。

「よし、へばじゃあ、わぁ俺が作り話で怪談するはんでから、おめ聞いてろ」

「ああ、いいね」

ある晩のこと……。

何だか怖いな怖いな、なんて思いながら……。

大仰に声色を変えながらアドリブで怪談をこしらえる。

友人も有名怪談家のモノマネに大受けだ。

これはこれで楽しいじゃないか。

二人で盛り上がっていると、妹が凄い剣幕で部屋に怒鳴りこんできた。

「あんただち!怖い話してるべさ!」

折角、楽しんでいるのに水を差す……それ以前に、何で怖い話をしていると分かったんだろう。

「お兄ちゃんの部屋がら、イヤな感じしてる!それにあんただちさ!嘘の話してるでしょ!」

「う、うん。してるばってけど……」

「お化げ、怒ってるよ!お化げ、そごさいでそこにいて、睨んでるよ」

妹は部屋の上方隅を指差し、お化けがそこにいる、と凄む。

「んん。おらんど俺達さは見えねえけどな。んで、おらとば俺を睨んでるのが?」

「ううん、睨んでるのはあんた」

次に指差すのは、作り話をしていた兄ではなく、ただ話を聞いていた友人のほうだった。

「……バレだが」

友人はその日、ずうっと作り話の怪談を披露していたのだそうだ。

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