開かずの間 噓から出た真実(大阪府) | コワイハナシ47

開かずの間 噓から出た真実(大阪府)

T高校出身のN君の体験談である。

大阪にあるT高校。ここに遠方から来る生徒たちのための学生寮がある。

数年前、課外授業でN君たちクラス全員が、この寮に泊まった時のことである。

この寮にあると噂の開かずの間のことが話題に出た。

「ほんまに開かずの間、あるんか?」

「あるよ、見るか」

ということになり、みんなで開かずの間を見に行く。

廊下から見ればどれも同じ部屋だが、奥に、ドアに釘くぎが打ち込んである暗い部屋がある。

「これが開かずの間や」

寮生の友人が言う。

「何で、ここが開かずの間なんや?」

「なか覗のぞいてみ」

窓ガラスの割れている部分をその友人が指さす。

中は、長く使っていないせいかいやに埃ほこりっぽい。

「あっ」

覗いていたクラスメイトが声をあげる。

「どうした」

「あっ」

次々と仲間が窓ガラスの割れ目から中を覗いては、声をあげる。N君もそれを見た。

部屋の真ん中にロープが一本。先が輪っかにくくってある。それがぶらぶらと揺れているのだ。

「首つりのロープ!」

「そや、お前ら知らんか、ここであったリンチ事件。あのあと、リンチを受けた生徒が首をくくったのがこの部屋なんや。もちろん、その生徒の遺体も引き取られたし、その時使ったロープも取り外されて、この部屋もしばらくは普通に使っとったんや。そしたら、誰かが面白半分にあそこにロープをかけて、あの部屋に幽霊が出るという噂をながしたんや。みんな怖がるわな。先生が怒ってロープを外す。そしたらまた誰かがロープをかける。いたちごっこをやってるうちに本当にみんな気味悪がってとうとうここは使用禁止となったわけや」

「先生、ホンマか?」

生徒たちは興味津々に先生につめよった。

「使用禁止はホンマや。でもなんも出ん出ん。なんなら先生今晩あそこに寝てもええで」

結局その夜、担当の先生ふたりはその開かずの間に入り、ぶらさがったロープを真ん中に見て、両端の二段ベッドの下に寝たのである。

夜中。「ぎゃあー!!」という大きな悲鳴が学生寮に響いた。

生徒たちは飛び起き、悲鳴のあがった開かずの間へ急いだ。そこには口から泡を吹いて、腰を抜かしたふたりの先生がいた。

確かに見たと言う。

寝つかれず、寝返りを打った拍子に開いた目に、ロープにぶらさがってぶらぶら揺れている足があった。しかもふたりの目に同時に!

「それ以降その部屋がどうなっているのかは知りませんが、その寮はまだあるはずですよ」

そうN君は言った。

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