おにぎり 化女沼レジャーランド跡(宮城県大崎市) | コワイハナシ47

おにぎり 化女沼レジャーランド跡(宮城県大崎市)

大崎市にある廃墟と化した遊園地「化女沼レジャーランド」。神奈川県在住の悠さんは友人の明弘さんを誘って、廃墟を巡るツアーに参加したことがあるそうだ。今から数年前のことだ。

化女沼レジャーランドに着くと、廃墟マニアである悠さんと明弘さんは写真を撮影するのに熱中。いつの間にか距離が離れてしまった。

しばらくすると二人は合流。悠さんは「いい写真撮れたか?」と明弘さんに聞いた。

すると、明弘さんは「ああ。けど、邪魔が入ってしまってさ」と言いながらこんな話をしてくれた。

明弘さんが園内を撮影していると、小学校低学年ぐらいの男の子が現れ、肩にかけていたショルダーバッグを引っ張った。

その出現の仕方があまりにも突然だったため、明弘さんは霊だと慌ててしまった。なぜなら、廃墟となった建物には霊が集まりやすいといわれているからだ。また、明弘さんは生まれつき霊感が強く、時折、霊の存在を感じることがあるのだという。

しかし、すぐに母親が来て、男の子の手を引いて去って行った。

「霊だと思ったのは、俺の勘違いだったんだよ」と明弘さんは苦笑した。

その後、ツアー主催者の説明を聞いている時だった。

「さっきの男の子、家族で来てるんだな」

明弘さんは三十代ぐらいの男性の方を指差した。

明弘さんは夫婦と男の子の三人だというのだが、悠さんには男性一人しか見えない。

悠さんが男性一人きりだと告げると、明弘さんは急に神妙な顔になった。

「それじゃ、あの男性に憑いているのか……」

明弘さんは、そう言ったきり黙り込んでしまった。

悠さんには見えないので何ともないのだが、明弘さんは怯えているようだった。(霊が見えるというのも、大変なものだな)と悠さんは思った。

ところが、霊感の全くない悠さん自身も驚くような体験をした。

途中でお腹が空いた時のために、明弘さんはおにぎりをショルダーバッグの中に入れていた。はらこ飯(鮭を煮た汁で炊き込んだご飯に、鮭の身やイクラを乗せた料理)や牛タンなどを使った、ご当地グルメのおにぎりを見つけて仕入れて来たのだ。

明弘さんは、はらこ飯のおにぎりを取り出し、悠さんにも一つ渡した。そして二人は、一口かぶりつくと、すぐに吐き出してしまった。なんとおにぎりが腐っていたのだ。

だが、来る途中に買ったものだし、暑い季節でもない。腐るはずなどない。

明弘さんは、すぐに理由が分かったようだ。悠さんも男の子からショルダーバッグを引っ張られたと聞いたのを思い出した。

悠さんは、明弘さんからこう告げられた。

「霊が近づくと、食べ物が腐ってしまうことがあるらしいよ」

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