妙見山の巡礼者(大阪府豊能群能勢町) | コワイハナシ47

妙見山の巡礼者(大阪府豊能群能勢町)

能勢に妙見山というところがある。

古来、霊妙不可思議の現れる山として崇められている。ここは、日蓮宗の聖山とされるが、かつては北斗信仰の隠れキリシタンたちが信仰した山である。

いろいろな歴史背景がこの山にあるがゆえに、いろいろ奇妙な噂がある。

これは噂でなく、妙見口へ行く私鉄電車に勤めていた人の体験談である。

最終電車が終点の妙見口につく。

乗客全員が降りたのを確認したはずなのに、いつのまにか巡礼姿の団体が乗っている。

その乗客たちは、座席に坐すわって一様にうつむいている。

「終点ですよ」と声をかけると、巡礼姿の人たちが一斉に顔をあげた。

奇妙なことに、全員がお面をつけている。

おたふくの面、ひょっとこの面、般はん若にやの面、翁の面……、そのお面をつけた人たちがぞろぞろと無言で駅を出ていき、妙見山へと登っていくのだ。

不思議なことに、真っ暗闇の霊山の中に入っていくのに、彼らは明かりひとつ持たず、そのまま漆黒の闇の中へ消えるのだという。

その人は、この巡礼姿の団体を何度も見たというし、同僚たちも目撃しているという。

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