【長編】山の牧場と秘密基地とUFO(兵庫県) | コワイハナシ47

【長編】山の牧場と秘密基地とUFO(兵庫県)

十数年前のこと。私は大学の卒業制作で映画を撮っていた。昭和三十年代の田舎の夏の雰囲気をモノクロームの十六ミリ・フィルムでという監督の私の意図で、スタッフ、出演者総勢二十人とともに、兵庫県の我が故郷で一週間ほどのロケーションをした。

山の牧場と秘密基地とUFO その1

撮影がほぼ終わり、ほとんどの関係者が大阪に帰った日、私とカメラマンのU君、記録係スクリプターのK子さんの三人だけが居残った。ドラマ部分は撮れていたが挿入用の風景カットをいくつか撮り足すつもりだったのだ。まず必要なカットは、村全体を見渡す俯ふ瞰かんの図。もともと山の中でロケを行っていたので、よほど高い山から撮らなければならない。

地元の友人F君が車を出してくれて、四人で高い場所を捜し求めて山道を行った。しかしなかなか絶好のポジションが見つからない。もう帰ろうか、などと言っていた時、突如として舗装されていない細い山道を見つけた。

「登ってみようか」

とF君はハンドルを切る。

車はスカイライン。その両サイドに草やススキがサササササッとすれてくる。道の状態も悪い。だが、この一本道は確実にどこかの山頂へと続いている。一同、今度こそは、と期待に胸を膨らます。

しばらく走っているうちに心細くなってきた。行けども、行けども、その道はくねくねと曲がりくねるばかりで、道の広さも、状態も変化しない。どの山へ向かっているのか皆目わからない。車が通れるのだから林道なのだろうけれど、それだけに対向車でも来たらよけきれない。

「こらあかん、引き返すか」とF君は言うが、かといってUターンすることもできないのだ。ただひたすらに進むしかない。

と、道幅が少し広くなった。道の端に妙なものが置いてある。

それはドラム缶だった。

そこに白いペンキで〝あと30メートル〟とある。

「あと30メートル……って、何やろな」と私。

「あと30メートルで道が終わるんかな?」とF君。

「なら、そこでUターンして帰ろう」

するとまたドラム缶が見えた。

〝あと20メートル〟

曲がりくねった山道の向こうにまたドラム缶が見える。

〝あと15メートル〟

またある。

〝あと10メートル〟

〝終点〟というドラム缶が見えた。それが道の真ん中にあって、それ以上の進行をさまたげているが、道はこの先まだ続いている。

「降りてみようか」

四人は車を降りて、あたりを見回した。

山の頂上だった。

そこは台地になっていた。草原が広がり、その周りを鬱蒼とした木立が取り巻いている。そしてその緑の向こうに真っ赤な屋根が見える。こんなところに建物がある。

普通に人が住むような家には見えない。大きく長い建物。

不思議な光景だ。

「こんな山の上に、何やろか?」

一同そんな興味にかられ、ふらふらとその建物に向かって歩き出した。

それは牛舎だった。

赤く長いトタン屋根。それが二棟、並行して建っている。中に入ってみる。中央に通路、その左右に新しいピカピカの鉄柵、排泄物を流すための長い溝。あたりに人気はない。

「ここは牧場か?」

「経営不振でつぶれたんやな」

だが、F君が言う。

「こんな立派な牧場がこんなとこにあったかな?あったら地元の人間は知ってるはずやけどな……」

よくよく見ると、確かに妙だ。

牛舎であることは間違いないが、まず牛を飼ったという形跡がない。鉄柵は真新しく錆ひとつない。中には藁屑一本落ちておらず、溝に排泄物が流れたという形跡もない。床のコンクリートもきれいなままだ。全体として無機質なガラーンとした形だけの牛舎という印象だ。

「おい、屋根がおかしいぞ!」とU君の声がする。

みんなが屋根を見上げた。トタン屋根の端の部分がきれいに半球形にくぼんでいる。その直径は二メートルくらいか。くぼみの底がひび割れていて外光が射し込んでいる。このくぼみは何だろう。まるでコンクリートを砕く鉄球のようなものを屋根の真上からドカンと落下させ、底が抜ける直前に止めて引き上げた、という状態だ。しかしそんな大きなコンクリートクラッシャーが、こんなところで作業をしたのだろうか?

我々は今、車一台がやっと通れる細い道を登ってきたところだ。

外に出てみる。そのくぼみのある牛舎の角の中央部から、鉄骨がコンクリートを突き破り、きれいな曲線を描いて露出している。屋根に近い側も地面に近い側も、コンクリートに異状はない。中央部の鉄骨だけが壁の中から外にはみ出している。

といって、引きだされたように〝く〟の字型に出ているのではなく、まるで〝オーム〟という字を横にしたようにはみ出している。

また、牛舎の壁に向かって二本の轍の跡がある。

その主があった。一台の中型トラクターが転覆している。

これが奇妙だ。

このトラクターは轍を残しながら牛舎に向かって進み、突如としてタイヤを上にして仰あお向むけになったという状態なのだ。つまりこのトラクターは走っているうちに何かに乗り上げて裏返しになっている。トラクターから壁まではわずか三十センチほどしか離れていない。

何に乗り上げたのだ?付近にトラクターの障害になったと思えるものは何もない。それともクレーンなど外部の力で裏返しにされたのか?だがトラクターの轍はあっても、その他に轍は見あたらない。不思議なことにこのトラクターは自らの轍の上にきれいに裏返っている。だいたいこのトラクターもどうやってこの山までやって来たというのだろう。

トタン屋根のくぼみ、飛び出した鉄骨、転覆しているトラクター、何かとんでもない力が作用しているのだろうか?

「あそこは何だ?」

二棟の牛舎の間に、一階建てのコンクリートの建物がある。

鉄製のドアはすぐに開いた。何かの実験室らしい。ピカピカと光る鉄の機械(何の機械かはわからないが二本のアームのようなものが付いた大きなものだ)が真ん中にあり、壁は棚で埋め尽くされていた。だが棚のガラス扉は全部割られ、その中に収まっていたのであろうフラスコ、ビーカー、試験管などが全部床に落ちて粉々に砕けている。床一面のガラスの破片。これでは中へ入ることはできない。破壊を免れているガラス器具がひとつもない。

「何か変や」

誰ともなくそう言った。あるいは私が言ったのかもしれない。

山の牧場と秘密基地とUFO その二

東西に伸びた牛舎が二棟。南北に伸びるもう一棟の建物があった。

二階建ての建物。

一階には扉も何もない、ただコンクリートで周りが囲んである倉庫のような造りだ。牛舎との関わりを考えると、ここは牛の飼料などを貯蔵するためのものなのだろうが、ここにも藁屑一本なく、その代わりにある物が山積みにされていた。白い粉の山。石灰だ。

大量の石灰の山がふたつ……。何に使うのだ?

建物の二階部分を見上げる。窓がふたつある。その下には庇ひさしがついている。そして窓の向こうに板張りの天井が見える。和室があるのだろうか?いずれにしても二階部分は人が住む造りに見えた。

一階が倉庫。二階が従業員の住居。そういうことなのだろう。

「二階へ上がってみようか」と私は好奇心にかられて言った。

よし、とみんなで階段を捜した。階段?

階段がない。(ない?)

「階段がないって、そんなはずないやろ。二階には部屋があるんやぞ」

しかし一階のどこを捜しても階段がない。もちろん階段をはずしてふさいだあともない。一階はあくまで普通の平屋の天井だ。

二階へ上がる階段は本当にどこを捜してもないのだ。ひょっとして非常階段でもないものかと外をぐるりとまわってみたが、やはりない。では、あの二階の部屋は何なのか?

二階の部屋を見てみたい、という猛烈な思いにかられた。

ひとりだと危険を感じただろうが、仲間もいる。

さて、どうしたものかと考えた。建物の裏は崖がけになっている。あの崖を登ればそこから一階と二階の間にある庇へ飛び移ることができる。そして庇から二階の窓へと忍び込む。

崖の高さはちょうどいい。

「あそこから建物の庇に飛び降りよう」

全員が崖によじ登り、トンと庇に乗った。

二階には裏手にもひとつ窓があった。簡単に開いた。中に忍び入る。そこは廊下だった。この板張りの廊下が妙だ。普通、二階の廊下というものは階下へと降りる階段へと伸びているものだろう。ところがこの廊下、やはり階段へは行かない。右手には部屋に続く木製のドアがあるだけ。左手はそのまま隅でL字型に折れ曲がっている。その先は、そのまま奥の壁に突き当たるだけ。階段どころかこの廊下は、部屋と部屋とを結んでもいない。

この二階建ての建物には間違いなく階段が作られていない。

だが、これが建てられているからにはこの図面を引いた人間がいるはずだ。そしてそれを建てた業者もいる。これでは欠陥建築ではないか。ここで人間が生活できるのだろうか。

突き当たりにある木製のドア。ここにその答えがあるのだろうか?

先頭切って、カメラマンのU君がそのドアを開けた。

六畳ほどの和室が目に飛び込んだ。階段もなく窓しかない二階にどうやって運び込んだのか、ちゃんと畳が敷いてある。押し入れもある。押し入れの襖ふすまが二枚、バタンと倒れている。そして、その襖と畳の間に雛ひな人にん形ぎようが二体、博多人形が一体はさまっていて、三体ともじっと天井を見つめている。その他にも二、三のおかっぱ頭の和人形がやはり畳の上にころがり、天井をじっと見つめている。

押し入れの中は、カラだった。

奇妙なものがあった。神社のお札だ。

部屋いっぱいに、何百枚単位の膨大な量のお札が、壁、畳、そして天井にベタベタと貼りつけられているのだ。一枚一枚丁寧に、糊のりをたっぷりつけて綺き麗れいに空気を抜いた状態で、しかも畳の縫い目や壁と、天井の境目にまでも貼ってある。それも同一の神社のものではない。ほとんど全国各地から集めてきたと思えるほどの、おびただしい大きさ・形・文字などのお札がある。部屋の隅には、貼り切れなかったのか、お札の束が何束か置いてある。それらのほとんどが新品に近く、日に焼け、色いろ褪あせたお札がない。

「Kちゃんは来るな!」

記録係の女性を制止するU君の声がした。

入ってきたドアに隣接して、木製の襖が二枚はまっている。その襖に白いペンキで文字が殴り書きされている!

〝たすけて〟

それを見た瞬間、全員凍りついたように動けなくなった。

悪戯か、それとも何かの事件の形跡か?

誰かがここに監禁されていた?それは考えられる。階段がないのはそのためか?この白ペンキは山道の端にあったドラム缶に書いてあったものと同じだ。

〝あと30メートル〟〝あと20メートル〟……〝終点〟

「こら、何かあったんや!」

ゾクッと恐怖に襲われた。

「出よう!」

この六畳間は今我々が入ってきたドアとその〝たすけて〟とある襖以外は押し入れと壁があるだけ。襖を開けるとその向こうに何があるのか、と考える余裕もなかった。もう一度廊下に戻った。この廊下はどこへ行くこともできない。L字型に曲がって壁に突き当たるだけだ。

外へ出るには入ってきた窓から抜け出すしかない。

窓に足をかけ、庇へと出た。そしてそのまま庇を伝って建物の二階部分を回ってみた。それでもまだ下へ降りる非常階段でもあるはずだという気持ちは捨て切れなかったからだ。が、やはり階段はどこにもない。

庇ぞいに表側に出た。赤い牛舎がある方だ。

ここにも窓がある。窓は六畳の和室の窓と、もうひとつ別の部屋の窓である。これがあの〝たすけて〟と書いてあった襖の向こう側に位置する部屋の窓だ。私はこの部屋を窓から覗いた。

四畳ほどの板張りである。二階は六畳の和室とこの四畳大の板の間で構成されている。あの不思議な廊下は、この四畳大の部屋の向こうをL字型に取り巻いていることになる。

ここにも数体の人形が天井を向いて倒れている。それと厚い医学書が一冊。

そして意味不明のものが目に飛び込んできた。

この部屋の四面の壁のうち一面が〝たすけて〟と書いてあった襖、もう一面は今私が覗いている窓。そして正面と右側にある白い漆喰の壁には見たこともない奇妙な文字がビッシリと書かれていたのだ。

その文字は床から一メートル二、三十センチの高さから幅二メートル近くにわたって、横は二面の壁の端から端までギッシリと数行にわけて帯のように正確に書かれている。文字、といってもいいのだろうか。直線、円、三角、四角などを含む複雑な集合体だ。しかも法則性があるように……。単なる落書きにしてはあまりに込み入った作業に思える。この正確で細かい幾何学的な文字はサインペンのようなもので書かれてある。ひと文字ひと文字は無造作に書かれているようだが、全体を見ると帯からはみ出すことなく、平行を保ったまま壁一面を埋めている。

この〝文字〟は壁だけにとどまらなかった。

私の覗いている窓から手をさしのべれば拾えるところに、銀行でもらう(銀行名などに注意する機転などなかった)無地のメモ帳が一冊落ちていた。

拾った。手にとってパラパラとめくってみた。壁にあるものと同じ文字がびっしりと書いてある。無地だというのに妙な正確さで平行に書いてある。しかも手書き独特の荒さも残している。それが最初のページから延々とある。壁をそっくり写したようだ。

最後のページを見た。ギョッとして思わずメモ帳を手放した。そのページには、唯一の絵が書き込んであった。人体図。下手な絵だ。だが人体の各所に印がつけてあり、それを解説するかのように例の文字が書き込まれている。

(人体?人体に何の用があるのだ?ここは牧場ではないのか?)

ふたたび厚い医学書が目に入った。そして散乱する人形……。

山の牧場と秘密基地とUFO その三

庇から裏の崖の斜面に向かって飛んだ。そしてそのまま崖の斜面を伝ってズルズルと下に降りた。そうするしかしかたがなかったのだ。

崖下を通る時に奇妙なものを目にした。

崖側面に沿って一本の水道管が通っている。建物のどこかに水を引いているのだろう。このパイプが途中で割れて、水がポタポタと落ちている。おかげで下の地面に大きな水たまりが出来ていた。パイプはゆるやかな角度で上へ延びていて、これに沿って歩いた。

ふと見るとパイプの先が割れていて無くなっている。本来つながっているべきパイプの先端とは30センチほどの空間が空いている。

「おや」と思った。

「パイプの上と間を空けたその先のパイプには、触ってみても水気がない。

どう触ってみてもカラカラに乾いている。ふり返るとやはりここからほんの2~3メートル先のパイプの下からは、間違いなく水滴がポタポタと流れ落ちている。

この水は上から流れてこないならいったいどこから流れて来てるんだ?とU君が首をひねった。

U君はこの水道管に反応して動いている水道メーターを見たという。ここの水道料金を誰が払っているというのだろう?

そういえば車を停めたあたりにコンクリートの変電室のようなものがあった。鉄の扉には鎖で鍵がかけてあったが、中からすぐ隣にある電柱へ一本の電線が伸びて、そのままあの二階建ての二階部分へつながっていた。変電室の中からはブーンという音が聞こえていたから、おそらく作動しているのだ。水も電気も生きているということは最近まで人がいたのか?

階段のない二階建ての隣に、木造の平屋があった。

引き戸がある。その上にも神社の〝お札〟が貼ってある。ガラガラッとその戸を開けた。

「何やこれは!」

中に入った四人とも声をあげた。

部屋の真ん中に、床からだけでも二メートル近い高さの、周囲は大人ふたりでも抱え切れないはどの〝巨石〟があった。

元からここにあったものではない。床板が石の重みで抜けている。どうやって運び入れたというのか?石の方がこの建物の入口より遥はるかに大きいのだ。

床が出来てから石を運び入れたのは間違いない。

何のために?

石のてっペんはテーブルのように平らになっていた。コーヒー皿の上にお茶ちや碗わんがのったものが数組、一本の箸はしとフォーク、日本酒の一升瓶が一本のっている。変な取り合わせの〝ママゴト〟の跡を思わせる。子供の背が届くような高さではない。またこの石は、この山のものではない。川の水で洗われたような、やや艶つやのある石だ。

ほかにはスチールの事務机と椅子がふたつずつ。線の切れた電話機がひとつ。埃がたまっている。ここにも〝お札〟が壁と天井に大量に貼ってあった。

気がついたら夕闇が迫っていた。

我々四人は無言のまま車に戻り、山を降りたのである。

山の牧場と秘密基地とUFO その四

その夜、私の実家で牧場を見た我々四人と、たまたま遊びにきた地元の幼馴染みの何人かで話し合った。

地元の友人たちは、そんなところに牧場があることを知らなかった。

仮説をたてた。

あれはやはり牧場だった。しかし経営難で持ち主が手放した。

だが、これはおかしい。あの牧場には牛を飼った形跡は微塵もなかった。牛舎は不自然なほど新しく、藁わら屑一本、牛の排泄物の跡ひとつなく、家畜が飼われていたという様子がないのだ。階段のなかった宿舎の下の貯蔵庫にも家畜を飼うためのものは何もなかった。ただ石灰の山があっただけ……。また、牛を飼うとして、どういう輸送手段で牛を搬入するというのか?いや、それを言うなら、あの建物の鉄筋や資材はどこから運び入れたのだ?

スカイラインが一台やっと通れるほどの細い山道。あの道を大型トラックやミキサー、クレーン車が登ったというのか?そして階段のない二階建ての宿舎はどう説明すればいいのか?あの人形は何のためなのか?お札は何のために誰が貼ったのか?そしてあの巨石、意味不明の文字。

そこまで思って、ハッと気づいた。

あの宿舎では生活は出来ない!

あそこには、玄関も、台所も、トイレも、風呂もなかった。

そういえばあそこには生活に直結した物は何も見当たらなかった。

誰かがポツリと言った。

「それ、UFO基地ちがうか……」

翌日私は町役場に出入りしている友人に連絡を入れた。昨日見たものには一切触れず、ただ、その山に牧場の登記があるかどうかだけ調べてもらった。

夕方、その友人が私の家に寄ってくれた。

「あの山な、昔も今も牧場なんかないわ」

そんなはずはない。建物はあった。そうだ、U君が見たという水道メーターは?水道局は管理していないのか?

「ただな、あそこUFOがよう出るって、役場の者が言うとったわ」

友人はこんな話を役場で聞いたという。

その山に至るまでの道でのこと。ここは舗装道路で、細い山道に入るまでは我々も走った道。地元の人間のみが知る山越えの近道だ。ここを地元の人が軽トラックで登る。すると夕方、バックミラーに眩しいヘッドライトが映り込む。軽トラックは坂道で馬力も落ちているので、道を譲って手で追い越せ、という合図を送る。するとヘッドライトは天高く舞い上がっていく……。そんな映画『未知との遭遇』の一シーンのような報告が何件か役場と警察に寄せられていたというのだ。

友人は言う。

「役場の者が言うとったわ。牧場はないけどUFOは出るで……」

ここまで読んで疑問を持った方もおられよう。

我々は山にロケに行ったのだ。車には十六ミリのカメラを積んでいた。どうしてその山の牧場を撮影しなかったのかと。

四人とも本能的にそれを避けたのだ。

こんなものを記録にとどめたら、命がない……。本当にそう思ったのだ。

続き
山の牧場と秘密基地とUFO 後日譚

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