公園の顔 (福岡市早良区) | コワイハナシ47

公園の顔 (福岡市早良区)

私の小・中学校の先輩にあたる、ヤマさんから聞いた話だ。

その日、ヤマさんと彼女、そして友人であるタツヤさんカップルの計4人は、ヤマさんの部屋で飲み会をしていたそうだ。

最初はわいわいと盛り上がって良い雰囲気だったのだが、途中からひょんなことでヤマさんと彼女は喧嘩になってしまい、激しい言い争いにまで発展してしまった。

しかし、わりと気の短いところがある2人にとって喧嘩は珍しいものではなかったため、慣れたようにタツヤさん達が仲裁に入り、ほどなく仲直りとなったそうだ。

そこからは、せっかく仲直りをしたのだから、気分転換に散歩でもしようかという流れになり、歩いて10分ほどの距離にある原東公園へと行くことになった。原東公園は我々の出身中学からすぐ近くの場所にあり、園内の半分にはブランコ・滑り台・ベンチが設置してあり、もう半分はドッジボールでもできそうな広場になっている。

4人はほろ酔いの状態で気持ち良い夜風を浴びながら、のたりのたりと原東公園に向かったそうだ。

公園に着くと、しばらくは酔いに任せて遊具で遊んでいたそうだが、それもすぐに飽きてしまい、4人でベンチに座って話しているうちに、仲直りの記念に写真でも撮ろうということになった。

タツヤさんカップル、ヤマさんの彼女、ヤマさんの順に並び、ヤマさんの彼女がカメラを構えて自撮りすることになったそうだが、端にいたヤマさんは顔の部分に薄気味悪い冷たさを感じて、1人だけ顔を後ろにのけぞらせるような形での撮影となった。

携帯電話で写真を撮り、それを確認した彼女は「キャッ!」と声を発して泣き出してしまった。どうしたどうしたと皆で画面を覗き込むと、そこにはあり得ないものが映っていた。

ヤマさんが冷たさを感じて避けたスペースに、怒ったおじさんの顔がはっきりと映っている。それを見たタツヤさんの彼女も泣き出してしまったため、すぐに画像は消去したのだが、まさかの仲直り記念写真にそんなものが写ってしまい、その日は4人とも、おぞましいものを感じながら帰路に着いたのだという。

ちなみに、現在ではこの公園はきれいに整備されており雰囲気も良く、事件があったなんて話も聞いたことがないのだが、私たちが中学生だった頃は不良の溜まり場で、時折殴り合いの喧嘩がはじまることもあった。

ヤマさんの写真に写った顔というのは、当時の『良くない気』の集合体だったのではないだろうかと考えてしまう。

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