のどが渇く(東京都品川区) | コワイハナシ47

のどが渇く(東京都品川区)

OLのMさんは、東京品川区の戸越公園というところに住んでいたという。

アパートは駅から二分ほどのところで、会社の行き帰りには商店街を通る。途中、中華料理屋があって、会社帰りにはいつもそこで酔っぱらいのおじさんを見るのである。

店の左端に立っていて、いつも「水、水……」と言っている。

あんまりいつも会うので気持ち悪いな、と思っていたそうだ。

ある夜の帰り道も、中華料理屋の前にそのおじさんがいた。(またいるな)と思ってその前を通りすぎた時、ふっと気になって後ろを見ると、そのおじさんがいない。

(あれ?幻覚見てたのかしら)と思う。

次の夜もおじさんが店の前に立って「水、水……」と言っている。通り過ぎて、はっと振り返った。やはりいなかったのである。中華料理屋に近づくとおじさんも見えてくる。ところがいったん通り過ぎるとおじさんはかき消えている。

またなぜか、そのおじさんはその中華料理屋の前でしか見ない。

そんなことが半年ほど続いた。

ある時、友だちがなぜか霊祓師に会ってお祓いをしてもらうというので、ついて行った。

すると、Mさんを見た霊祓師に「あなた、最近何か変わったことありますか?」と言われて、はっとした。そういえばこの頃、朝起きるとのどが渇いてしかたがない。しかしそれはきっと私のお酒の飲み過ぎ?と思っていたので「別に何もありません」と答えた。すると「あなたの住んでいる場所は、昔干害で死んだ人がたくさんいて、水をくれ、とあなたに取り憑いてますよ。あなた、最近、のど渇くでしょう」と言う。「そういえばいつも酔っぱらったおじさんを見ます。その人、いつも水、水って言っています」と言うと、「それはいかん」とお祓いをしてくれた。

それ以後、酔っぱらいのおじさんを見ることはないという。

しかしのどは相変わらず渇く、それはやはりお酒の飲み過ぎだからだろうと、Mさんはアッケラカンとしている。

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