化け物になってしまった(千葉県) | コワイハナシ47

化け物になってしまった(千葉県)

身内の幽霊と言うものはあまり見たいものではない。しかし、筆者は何度かそのような経験がある。船橋の自宅を新築したばかりの頃、寝室で寝ていたとき突然目が覚めた。かすかに奇妙な気配を感じた。

(誰かに見られている)

そんなふうに感じた。ネガティブな視線で何者かがねっとりと自分を見ているような気がする。

(まさか……)

嫌な予感がして筆者は視線を天井に飛ばした。そこには……、化け物がいた! 体は上半身しかなく、半透明で腕をぶらぶらとさせている。顔は口がひん曲がり、目玉が飛び出ている。どうひいき目に見ても幽霊には見えない。

「妖怪……?」

筆者は思わずそうつぶやいてしまった。幻覚ならばすぐ消えるはずだと思い、三十秒ほど見つめたが、化け物は消えず天井に浮いている。

(化け物を横から見たらどうなるんだろう)

そう思った筆者は見る角度を変えてみた。部屋の端に寄ってみたり、部屋の入り口に寄ってみたり、角度を変えて観察をしたが明らかに立体的なものであり、見る角度によって見えるビジュアルが違った。

(明らかに立体のものが天井に浮いている!)

そう思った瞬間、その化け物が話しかけてきた。

「化け物になってしまった」

化け物は、筆者の心の中に直接訴えかけてきた。そして、その言葉と同時にその化け物が亡くなった親戚の叔父だということが理解できた。彼は極度のアルコール依存症であり、親戚の中でも鼻つまみものであった。

「化け物になってしまった」

そう言って、化け物になった叔父は、すーっと消えた。

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