ダルマ神社、死の痕跡(千葉県) | コワイハナシ47

ダルマ神社、死の痕跡(千葉県)

その後も筆者とダルマ神社の関係は、ズルズルと続いた。

「腐れ縁みたいなもんだよね」

いつも筆者はそうぼやいていた。ある時などは、現場に行ってみたものの、社の中にはなぜか猿の覆面が置かれていた。

「志月かなで」や「藍上」など、事務所の若い女姓スタッフたちを連れて「ニコニコ生放送」の中継のために行った時の話だったと記憶している。

「この猿の面はなんだ?」

筆者の指摘に全員が黙り込んでしまった。猿の面が社の真ん中に恭うやうやしく鎮座していた。ダルマが祀られていることでダルマ神社と言う名前がついたのだが、肝心のダルマは早い段階で何者かによって持ち去られていた。

「この猿の面に何か念がこもるようにしているのかな」

何とも言えない不気味な雰囲気が現場に漂っていた。

昼間にライター見習いの学生の希望で訪問したこともある。この時は、社の手前にある作業小屋に侵入者の遺留物が残っていた。

「なんだこれ……」

そう言いながら筆者はカメラを回した。

「山口さん、これやばいですよね」

薬と人生に行き詰まった人が読む本がそこにあった。

「薬を飲んだ後、この本を読んでいた人はどこにいったんだ?」

何とも言えない憂鬱ゆううつな気分になった。筆者は学生ライターを連れて鳥居のあたりに移動した。そこでカメラを回した際、動画に奇妙なものが映り込んだ。

「今のはなんだ?」

事務所に帰った後、動画をスタッフと確認している時に気がついた。

「先生、何かが移動しています」

誰もいない森の中の神社の参道を黒い物体が、すーっと横に移動した。カラスなどではない。人間のように大きな物体が音もなく移動している。

「おかしいなぁ。あの場所には誰もいなかったのに……」

撮影時、学生ライターは筆者の真横にいた。当然、境内には誰もおらず、森の中にも人や動物はいなかった。

「昼間に行っても変なことが起こるなぁ」

すっかり嫌な気分になった筆者であるが、また今年も誰かにせがまれてあの神社に行くことになるのであろうか。憂鬱だ。

シェアする

フォローする