記念撮影(四国地方) | コワイハナシ47

記念撮影(四国地方)

これはまた別のホスト、龍哉君から聞いた話だ。

彼がまだ高校一年生のころ。

当時サッカー部に所属しており日々練習に励んでいた。

ある日、四国で大会が開催されることになり、龍哉君の高校も参加することになった。仙台からバスを貸しきって、監督と選手合わせて四十名ほどで会場である徳島県へ向かう。

一日目は移動で終わり、宿泊施設へ向かった。

そこはもともと学校だったそうで、何かのイベントがあるときなどに宿泊施設として使用できるように改装されていた。

龍哉君たち一年生八名は、視聴覚室だった部屋に割り当てられた。

何もない部屋に布団を運び入れると恒例の枕投げがはじまり、ひとしきり遊んだあとで一年生だけで記念撮影をすることになった。

カメラをセルフタイマーに設定し、全員横並びになり写真に納まった。

写真を撮り終えると写り具合を確かめるために、皆がカメラのまわりに集まってきた。

するとカメラの持ち主が、画面を見て「うわ、なんだこれ……」とつぶやいた。

覗き込むがよくわからない。

「どうした?」

「いや、これ……」

仲間のひとりが一番右端に写っている長松君を指さした。

「長松がなに?」

「肩……」

見ると、一番右端にいる長松君の左肩に、親指の位置からしてあきらかに左手とわかる手が載っている。

しかし長松君の横にいる部員の両手は、顔の前でピースを作っている。

長松君は端にいるのだから、反対側には当然誰もいない。

「誰の手だよ」

誰ともなくつぶやく声が聞こえる。

「それと、これ、なんだよ……」

長松君の足もとに、左手のない裸の日本人形が写り込んでいた。

慌ててみんなで部屋中を探したが、そんな人形などどこにもなかったという。

翌日のサッカー大会で長松君は左肩を骨折し、全治二ヶ月と診断された。

帰りのバスで確認したが、昨日撮ったはずの写真は消えていたという。

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