移り住んだいわく付きの家々(栃木県鹿沼市) | コワイハナシ47

移り住んだいわく付きの家々(栃木県鹿沼市)

JJさんは栃木県内の各所を移り住んでいたのだが、血筋が霊感体質だそうで、そのお陰か、それぞれの地で怪異を体験しているという。その時のお話をお寄せ頂いたので、ご紹介する。

一九九一年~一九九四年の間、JJさんは鹿沼市旭ヶ丘の閑静な住宅地に住んでいた。

丁字路の角なので、霊道が開きやすいのかもしれないとの事。……今もそのお家は現存し、現在の住人よって二階建てに増築されているとの事だが、元々は平屋の一階建であり知人である木材関係の経営者の兄が所有する物件だったという。

家賃がとても格安だったこともあり、JJさんは少し嫌な予感がしつつも家族四人で引越し住み始めたのだが、早速、昼間にJJさん以外のご家族の皆が留守にしているにもかかわらず、廊下を歩く足音が聞こえてきた。

ここまではあまり実害はなかったので気にしてなかったそうなのだが……。

ある日の夜中。玄関先で見知らぬ女性が甲高い声で歌っていて、廊下の方を見ると何人もの白い姿の人々が玄関に向かって歩いていて、ガラスの引き戸に吸い込まれるようにして消えていった。

その玄関はよく開けっ放しにするなどして、換気をよくしていたにもかかわらず、カビが絶えずに酷かったのだそうだ。

JJさんは当時、猟犬としても名高いイングリッシュ・セターを飼っていたのだが、このお家ではいつも誰もいないはずの空間を眺めては吠える事が多く、あちらの世界の者が見えていたのかもしれない、との事。

筆者の自分の体験や見聞によるざっくりした統計的な面で考えると、白い姿や歌が聞こえるなどの怪異はそう悪い事でもない事が多いように考えているのだが、JJさんの場合はこのお家に住むようになってからは運気が下がり、良くない事が続いてしまったそうで母親は大病を患い入退院を繰り返し、JJさん自身もかなり酷い事故にあい、社会復帰するのに半年間かかってしまったのだという……。

それから引越しを繰り返し、二〇〇三年から二〇〇四年の間は鹿沼市の日吉町に住んでいた。

このお家には元々、JJさんの母親の知り合いのお姑さんが一人で住んでいた経緯があり裏山に面した部屋に仏壇が置かれていたのだが、JJさんが引越した時にも、その部屋に中身のない仏壇だけが置かれていた。ここも風水的な影響なのか、仏のいない仏壇というのが良くなかったのか、その部屋では夜な夜な色々な人影が表れては消えていくのを目撃したそうで、霊道的な場は先述の経験上、悪影響を避ける為にも避けるようになり、結局は開かずの間となり家族全員が入る事も無くなったという。

実は、その部屋が面した裏山には朽ち果てた古い無縁仏のお墓があったそうで、供養が満たなかった者たちが弔いを求め、我が家の仏なき仏壇へやってきていたのではないかとJJさんは語る。

筆者は浮遊霊や亡くなった直後の状態をこう考えている。

物質としての肉体を失うと、正常な思考を行うのはなかなか難しく、殆どの魂が大なり小なり、この段階を経験するのかもしれない。論理よりも、感情に偏ってしまう。

亡くなって間もない段階ではそんな状態に陥りがちだからこそ、お葬式や供養というもので「納得」し、踏ん切りを付ける事が大切なのかもしれない。それが満たされないと最近流行りの言葉「承認欲求」というものをいつまでも抱えてしまい、いつまでも、いつまでも彷徨ってしまう……。

そのような状態にある死者たちの救いとなるのは、細やかな祈りであり、愛情なのかもしれない。

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