部屋住女(大阪市) | コワイハナシ47

部屋住女(大阪市)

Yさんは昨年大阪市内のあるワンルームマンションに引っ越した。

四階の角部屋でフローリング。陽当たりも良好、交通の便も良い。それで家賃が二万七千円。

しばらくして、同じマンションに住む友人の部屋に遊びにいった。

まったく同じ間取りの角部屋だが、フローリングではなく畳が敷いてある。

なぜこの部屋は畳なんだろう。

友人と話しているうちに、家賃の話題になった。

「ほんと、こんな場所で、こんなにいい部屋で四万円は安いよな」

四万円?

どうして自分の部屋だけが特別に安いのかと考えて、あることに思い当たった。

同じ階の部屋に〝ケイコとマナブのへや〟というネームプレートがあった。

それがすぐ空き部屋になって、若いサラリーマンが越してきた。その次が中年の男性。次は短すぎてわからなかった。次に年配の夫婦が越してきた後、とうとう誰も住まなくなった。

一年も経たないうちに五回も住人が変わっている。

また、エレベーターに〝四階の住人うるさいぞ〟と注意書きが貼られていたこともあった。

自分は別にうるさくした覚えもないし、隣や向かいがうるさいと感じたこともない。

そんな妙なことと家賃が関係しているのだろうと思った。

ある時Yさんは一週間ほど海外旅行にいった。

帰ってくると一階の食べ物屋のおばさんに、ポンとお尻しりを叩たたかれた。

「あんたの部屋、最近可愛い彼女いるやないの」

…………

彼女とは誰のことだ。

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