101号室(兵庫県西宮市) | コワイハナシ47

101号室(兵庫県西宮市)

Mさんは三人姉妹の末っ子である。

家は西宮市で産婦人科を経営していたが、両親ともに早く亡くなり病院だけが残った。

一番上のお姉さんが近くにある大学の学生の入居をあてこんで、病院をレディスマンションに建て替えた。

もくろみはあたり、部屋はすぐに満室になった。

ところが一〇一号室だけ、なぜか人が居つかない。入っても三日ともたずに出ていく。

その女の子も、入居した翌日には出たいと言ってきた。

お姉さんは思わず「この部屋って何かあるの?」と聞いてみたが「住んでみたらわかります」と涙顔で言い返された。

だったら、と、お姉さんは実際住んでみた。

引っ越したその日、買い物から帰ると、部屋全体が線香臭い。

その夜、赤ん坊がぐずる声がいくつも重なるように聞こえる。

眠るどころではない。明かりをつけても、テレビをつけても聞こえてくる。

翌朝、お姉さんはすぐに二番目の妹に電話をかけた。

「そら、するわよ。私、お父さんが元気やった頃、病院手伝ってて知ってるもん。一〇一号室って、霊安室やった場所やないの」

病院があった当時から、霊安室からは誰もいないのに赤ん坊の泣き声がよく聞こえていたという。

特に雨の降る日はひどかった。

声が部屋のあちこちから聞こえてくる。しかし今も一番上のお姉さんはそこに住み続けている。

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