水かけ(兵庫県神戸市) | コワイハナシ47

水かけ(兵庫県神戸市)

役者のNさんは、神戸にある空手道場に通っていた。

窓からは小さな墓地が見えた。

ある日道場に入ると、普段は人気のない墓地にめずらしく人がいる。

何度も柄杓で墓に水をかけている。

猛稽古がはじまった。

まるまる二時間。

疲れはてて、最後の礼で稽古を終えた。

ふと、窓に目がいった。

墓の前に同じ人がいて、水を延々とかけ続けている。

なんと熱心な、とよく見ると、その人の腹から下がない。

あれはあの人の墓や。誰も来てくれないんで、自分で水かけしてるんや、と思ったという。

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