東山斎場(岡山県岡山市) | コワイハナシ47

東山斎場(岡山県岡山市)

岡山県岡山市にあるゲストハウス「KAMP」での怪談イベントに参加した後、レンタサイクルを借りて、現地から一番近くにある心霊スポット・東山斎場を訪れた。

丁度、東山斎場は建て替え工事中でもあり、入口が簡易なバリケードに囲まれて、巨大迷路のようになっていた。バリケードには「東山斎場→」「火葬棟↑」と書かれたパネルが貼られており、スマートフォンで動画配信をしながら火葬棟の方へ向かう。

真夜中の火葬棟にはもちろん誰も居ないのだが、待合室にまでは入ることができた。薄明かりの中、「骨上げ待機所」と書かれた部屋や、「収骨室」と書かれた部屋が並ぶ。

収骨室にスマートフォンを向けると、決まって電波障害が発生し、動画配信が切れてしまうのは不思議だった。

ひと通り出入り自由の廊下を歩き、一旦外に出て収骨室の前にある喫煙所でタバコを吸った。灰皿の前にはゴミ箱があり、ゴミ箱の中にクシャクシャに丸められた紙が捨てられていたのが気になった。僕は紙を拾い上げ、広げてみる。そこには、

「◯◯家 十二時三十分、◯◯家 十三時、◯◯家 十三時三十分……」

と、誰かの苗字と何かの時間がびっしりと書かれてあった。

これはおそらく、焼き上がる時間……?

ドンドン!

その瞬間、収骨室の扉から音がした。

これにはさすがに驚いた。僕はダッシュで駆け出し、夢中でその場から離れ、なるだけ遠くを目指した。

どれだけ走っただろう。気がついた時には墓地にいた。墓地?

夜中に自転車で訪れたので気づかなかったのだが、東山斎場は一帯をほぼ墓地で埋め尽くされた山の真ん中にあったのだ。なので周りは墓地しかない。しかし、目の前の恐怖よりも墓地に居る方が安心するという、そんな自分に気づいた夜でもあった。

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