オレンジ橋の焼身自殺霊(北海道北広島市大曲) | コワイハナシ47

オレンジ橋の焼身自殺霊(北海道北広島市大曲)

誰が名付けたか「オレンジ橋」は鉄の棒の枠組みだけで作ったような、橋と呼ぶにはあまりに簡易な造りだ。

棒が錆びて、オレンジ色になっているからそう呼ばれていると言われる。

この辺りは以前は道として使われていたのだろうが、現在は全く利用する人もなく、ガードレールやトンネルが草に埋もれている。

この橋を利用するのも、山菜取りなどしかないだろうと言われる。

高校生の頃、友人3人で肝試しに行った。佐藤さんは語る。

夜中の2時半くらい。懐中電灯だけで辺りを見回すと、ただの草むらしかない。ただ、トンネルは四角くて角に何か潜んでそうで、電気を当てるのはためらった。

じゃんけんで負けた人間が先頭を歩くこととなり、佐藤さんは負けてしまった。

「お前ら絶対逃げるなよ。ついてこいよ」

佐藤さんは後ろの二人を振り返り振り返り、電灯片手に恐る恐る歩いた。念のため携帯で写真も撮った。カシャっという音がやけに響いた。

「うわ!」

「ギャー!」

一人が驚くと、お化け屋敷みたいに逃げようとしてしまう。後ろの一人がこけて、ぬかるみに尻もちをついていた。泥がべったりついて、友達は半泣きだった。

そのまま、オレンジ橋を歩き、眼下に川が流れているのを見る。

「俺、ズボン洗いたいんだけど。川に降りれるか?」

「あぶねえよ。崖みたいになってるだろうし、川がやべえって話だろ?」

佐藤さんともう一人の友達は首を振り断った。

その時だった。

ぴちゃ、ぴちゃと、川から音がした。魚、いや、誰か川を歩いてる。

懐中電灯を水面に照らす。誰もいない。

突然後ろで「ボッ」と火が付くような音がした。その瞬間、橋の上で確かに足を握られた感触があった。動かそうとするが、足首をしっかり握られている。

足を映そうと電灯を下に向けた。

下に大きな目が二つ。佐藤さんを見上げていた。

「マジでやべえ、逃げろ!」

後ろの友達が、佐藤さんの肩をしっかり握り、腕を取った。

すると、今まで握られていた足の感覚がすうっと解けた。

逃げた後に、友達二人から話を聞くとこうだった。

まず、尻もちをついた友達は、歩こうとしたら足を握られたみたいに、前に行けず、バランス崩して尻もちをついたという。

汚れちまったな……と思った瞬間、

「お前は川へ行け」

と耳元で声が聞こえ、絶対行かなきゃいけない気持ちになったという。

橋で佐藤さんが足を掴まれた話をすると、後ろにいた友達も足や肩がひどく重くなり、ものすごく熱くなったそうだ。

「シュボッ」という音が3人共聞こえていたが、それが何かはわからなかった。マッチをこすって火を付けるような音だった。

だが、佐藤さんが見た、足元の二つの目を他の二人は見ていなかった。

後で携帯で撮った写真を見たら、燃えるようなオレンジ色の光しか映ってなかった。フラッシュが変だったのかとその時は思ったが……。

実はその短いトンネルの中で、老婆が焼身自殺を図ったそうだ。

「お前はここで燃えろ」

その老婆も何らかの指示を受けたのかもしれない。このトンネルの中で。

そして、その老婆の霊は川や橋を今も散歩しているという。

下手に遊びに行くと、同じ目に遭わされるかも……しれない。

シェアする

フォローする