西岡水源地で見つめる女の霊(北海道札幌市豊平区) | コワイハナシ47

西岡水源地で見つめる女の霊(北海道札幌市豊平区)

元々は貯水池だった西岡公園の湖「西岡水源地」。

以前、西岡公園にある川でのホタルの取材であちこちの映像を撮ることになった。時間があるのでこの湖をカメリハ程度に撮っていた時だった。

日暮れ時になると水面が鏡のように映り、幻想的で美しくもありなぜか悲しくもあり、散歩コースとしても悪くない場所だった。

だが、一緒に行ったカメラマンのM氏の顔色が優れない。

「この湖は気持ち悪い。早く行こう」

何を言ってるんだと思って、目の前に広がる風景をスタッフとスマホで写真を撮ったりして楽しんでいた。

M氏はいたたまれないようで、公園の方へ戻っていった。

私は何となく、その姿をみて彼の後ろに誰かが付いているように見えた。

リュックサックが、人に見えたんだろうか。

M氏はこの取材の後から、体調を崩して会うことがなくなってしまった。

取材の後で私達スタッフはスマホの画像を見て驚いた。

豊かな水に映る世界は風景だけではなかったようだ。

ほとりにある独特の形の塔の窓に、こっちを見ている人が映っていた。

若い女性のように見えた。すぐに削除したが、今も忘れない。

じっと、ここへ落ちる人を待つかのように。

夜にこの湖を通ると、この湖で死んだ霊に引っ張り込まれるという噂もある。

貯水池に落ちて亡くなる人は毎年いた。その頃の霊魂がまだ彷徨っているのかもしれない。

広そうな湖をみると浅瀬に見える。だがその底は深い。妙に寂しさのある湖は、寂しい霊魂が彷徨う地でもある。日暮れや夜に近付かないほうがいいだろう。

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