笠間城(茨城県笠間市笠間) | コワイハナシ47

笠間城(茨城県笠間市笠間)

佐白山の途中にある駐車場は「千人溜り駐車場」といい、戦国時代にこの場所から千人の兵隊が出兵したと言われている。

その駐車場から徒歩で行くと笠間城跡がある。笠間トンネルも暗い雰囲気がある。昼間は単なる公園だが、夜になると王道の肝試しスポットになる。

ここで肝試しをしていた上野さんの話だ。高校時代の先輩とここに集まった。最初はみんなで一斉に脇の小池を覗きにいったり、井戸に落書きしてみたりと大騒ぎしていた。

「先輩、大丈夫すか?」

「大丈夫、大丈夫。大体、何だっけ? 『井戸覗いたら死ぬ』だっけ?」

「小さい池も覗いたし、美人の霊が出るっぺ」

先輩達は酒に酔っていて、ほとんど大宴会。同じように肝試しに来てる連中も、上野さんたちに絡まれるほうが面倒そうで、来ては「やめとこう」という感じで帰っていった。

その時、女子大生と名乗る4人組がやってきた。酒に酔ってた上野さん達は女子というだけで喜んで迎え入れた。深夜の1時だったが、その女の子たちは特に嫌がりもせずに宴会に参加した。口数の少ないかわいらしい子たちだった。興奮した先輩たちの勢いに勝てるはずがない。そのうち酔いつぶれた先輩の1人、Bさんが脱ぎ始め、全裸で井戸の周りを走り回り、井戸に体を半分入れてみたり悪ふざけがひどくなった。

さらにBさんはその女の子の1人を気に入ったらしく、裸で抱き付いたりとかなりイカレた行動をし始めた。Bさんの酒乱はいつものことで、上野さんや他の先輩は最初は笑って盛り上がっていたが、その女の子達の顔つきが狐みたいに目が吊り上がっていくのが見えた。

「ヤバイっすよ、絶対怒ってる」

「あいつ置いて帰っぺ(帰ろうぜ)」

「だな」

そして泥酔して興奮しているB先輩を置いてこっそり帰ることにした。女の子たち3人はまだいると言うので、置いて帰ることにした。

「B先輩、ハーレムっすよね〜」

「けど、あの子ら、何かそんな可愛くもねがったよな」

「だなあ、狐みたいな顔しててよ、俺は猫顔が好きだっぺ」

口々に言いたい放題で家路についた。

次の日、先輩方が気になって、B先輩に連絡をしたが、特にあの夜はどうなったのか覚えてないという。問題なく帰れたようだが、置いて帰ったことは怒っていたらしい。4人の女の子とのその後のいきさつもあまり覚えてなかったそうだ。

「俺、なんかあれからずっと付けられてる気がすんだよなあ。俺のファンかな」

「あちこちで引っかけた女が恨んできてんじゃねえか?」

「だなあ。俺、酔っぱらうと何やったか覚えてねえんだよな。ナンパした女といつの間にかホテルで寝てて起きたりよ」

「お前、そのうち女に殺されんぞ。あそこをチョンパされた奴もいるっていうしよ」

「チョンパ……、それだけはおっかねえな。だけどそうなったら俺も殺す……あはは!」

そうやってB先輩たちは笑っていた。

1週間後、B先輩はマンションから飛び降り自殺をした。遺書もなかったが、突き落とされた形跡もなかったそうで自殺と判断された。

ただ、飛び降りる直前に奇声を上げていたのを聞いたと近所の人は言っていた。悲鳴にも似た声だったという。また酒でも飲んで暴れてたんだろうと、誰も気にもとめなかったそうだが。直前に数人の女性と歩いている姿は見られていた。

笠間城は、天正年間(1573〜1593年)に宇都宮頼綱が甥の持朝(笠間氏)に命じて築城された城。宇都宮一門として戦国時代まで勢力を誇った。

その後、複数の城主の交代を経て明治時代に至った。

この城では合戦が幾度も起こり、ここで戦死した者も多いと言われる。武者の霊が出るとも言われているが、相当数の人が埋められているのも事実だろう。

ここでの霊の噂は大まかにいうとこうだ。

  • 笠間城は古戦場であり、抜け道としての井戸が5つある。その井戸を全部見つけると侍の霊に殺される。

  • 井戸に足を入れた人が足を切断した。

  • 散策道の脇にある小さな池に行こうとする者や写真を撮ろうとした者は、女性の霊が引きずり込む。

  • 笠間トンネル内部でエンジンを切ってクラクションを3回鳴らすと死ぬ。

やってはならないことを試した者達は、今元気でいるのかはわからない。

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