人魂(愛知県豊明市) | コワイハナシ47

人魂(愛知県豊明市)

「もう時効だとは思うんですけど……」

OLのUさんが小学生の頃の話。

お盆の頃、母親と共に、親戚の家を訪れたUさんは、母親を待っている間、夕暮れの庭で一人遊んでいた。すると道路を挟んだ向かいの田んぼで、人魂らしき、オレンジ色に発光する物体が浮遊しているのを発見した。

母親を呼びに行くか、誰かに伝えたかったが、そうしている間に見失いそうで、Uさんは一人田んぼのあぜ道に入って、人魂を見守ることにした。

人魂は直径二十センチほどで、Uさんが近付くと、それに反応し、距離を置くようにふわふわと浮遊した。

Uさんは落ちていた木の枝を拾い、田んぼに入って、人魂を突こうとした。しかし枝の先端が人魂に触れた瞬間、人魂は急にスピードを上げ、上昇したかと思うと、ジグザグに蛇行しながら、少し離れた家の屋根にぶつかり、吸い込まれるように見えなくなった。

Uさんがあ然としていると、ほどなくして、その家の屋根から火災が発生。消防車数台が駆けつける騒ぎとなった。

火災は消火されたが、火の気の無いところから炎が上がっているため、放火も疑われた。

Uさんの母親は親戚の人と「いやあね、物騒で」と心配していたが、Uさんは最後まで本当のことを話せずにいた。

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