◯×◯号室の怪(神奈川県川崎市) | コワイハナシ47

◯×◯号室の怪(神奈川県川崎市)

高校時代からの私の友人Kちゃんは、大学生になり川崎市でひとり暮らしをすることになりました。

初めてのひとり暮らしと新生活は、1Kのアパートです。

引っ越してきて大学生活を始めたばかりの自室でKちゃんはひとりでウトウトしていました。お休みの日でしたが、憧れのひとり暮らしでしたが、馴れない地ということもあって、疲れも溜まっていたのでしょう。

昼寝をしていました。

「う〜〜ん〜」

ふと眼を開けてみると、キッチンの方向にユニットバスが見えます。

そこで、Kちゃんは自分の目を疑いました。

「え!?」

ユニットバスはすりガラスになっていて中がぼんやりと見えるのですが、なんと、バスルームが赤い炎に包まれているのです。

メラメラと火がゆれ、燃え上がり真っ赤になっているのです。

「うわーーー家事だーーーあ!!」

Kちゃんは慌てて大声を上げながら、少しでも早く火を消すため、必死でバスルームへ向かい、バタンッとドアを開けました。

が、

「あれ?」

火なんてどこにもないのです。

ドアを開けた先の光景はいつもと何ら変わりないユニットバスです。

「おかしいなぁ……」

きっと寝ぼけてたんだろうなぁ……きっとそうだ。

そう考えたKちゃんでしたが、この現象はこの1回だけではなく、数日ごとに起きました。

同じようにバスルームの方から、真っ赤な炎が見え、ドアを開けてみるとなんともない。この現象がことあるごとに続くのです。

(おかしいなぁ……疲れてるのかなぁ……。私、変になっちゃったのかなぁ……)

と不安な新生活を送っていたある日のこと。

引っ越してきた時のダンボールの中から出していないものがあったのでKちゃんはそれらを整理してクローゼットにしまったり、棚に物を並べたりしていました。

下に置いてある物を手に取り、棚の上の方へと顔を向けた瞬間。

ブラーンブラーン……ブラーン……

おじさんの生首がブラーンブラーンと目の前でゆれているのです。

それは紐に吊るされ左右にゆれています、まるで風鈴のように……。

そう。生首風鈴です。

「ギャーーーーーッ」

Kちゃんは目を瞑り、あまりの恐怖でベッドの中に逃げ込みました。

そして、布団を被ってひとしきり震えた後、恐る恐る周りを見てみると、そこにはもう何もありませんでした。

「あれはなんだったんだろう……」

今までKちゃんはそういった霊のたぐいとはまったくの無縁で、また信じない人でした。

なので、このこともなかったことにして大学生活を楽しもうと決めました。

そんなある日の夜のこと。

Kちゃんはすっかり眠っていました。

「うっ……うっ……」

息苦しさで目を覚ましたのです。

お水でも飲みに行こうかなぁと起きようとした時、何かが宙を飛んでいるように見えました。

「え!? なに? 虫?」

(虫にしては大きい。これは何か尋常ではないことが起きている)。

と、目を凝らして見てみると……。

人の顔をしたモノが部屋中をグルグル回っているのです。

「うわーーー!!」

グールグール グールグル……

宙を舞うそれは、数日前のおじさんの生首でした……。

「助けてーー!! 助けてーー!!」

Kちゃんはまたベッドに潜り込み、ブルブルと震えながらただ「助けてー消えてー!」と、心の中で言い続けました。

そうしていると、何やらベッドの下。

ベッドの四隅に何かの気配がするのです。

布団の中でじーっとしているとKちゃんでも、何かがいるのがわかるんです。

「黒い……黒いの……」

ベッドの四隅に黒い影が4つ。

うずくまっているのがわかるのです。

「ネコ……これネコだ」

そう思った瞬間、どこからともなく、

「ニャーーーャー……ー……」

という、ネコの鳴き声が響いてきたのです。

そこでKちゃんの意識は途切れました。

さすがにKちゃんはこの後すぐ引っ越しました。

ほんの1ヶ月もいなかったアパートでの出来事でした。

今まで何の霊感もなかったKちゃんですが、このことがきっかけで視えるようになったとかならないとか。

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