語り手 | コワイハナシ47

語り手一覧

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盆義理(静岡県)

遠州地方(浜松市を含む静岡県西部)の初盆は独特なものだという。玄関前の迎え提灯、盆提灯、迎え火・送り火など何処でも行う儀礼に付け加えて、葬式の祭壇と似た雛壇式の大きな祭壇を飾る。さらに祭壇の左右に灯篭と花の籠盛を据えて、いたるところに菊の花...

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首なし地蔵(北海道)

北海道のある湖岸の道路に、ひとつのお地蔵さんがある。 Aさんは若い頃、暴走族仲間と随分無鉄砲なことをやっていた。 ある時、仲間たちとこのお地蔵さんの近くに車やバイクを停めてひと休みしていた時のことだ。 度胸試しをやろうということになっ...

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重い!重い!(愛媛県)

愛媛県での話。 Yさんが、お昼に買い物に出かけた時のことだった。 買い物には、ハンドル前に大きなカゴのついた自転車を使っている。 いつもの道を通って、いつもの店に向かって、いつものようにペダルを踏んでいた。 天気もいいし、身体を流れ...

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安い家(大阪市浪速区)

Tさんが大阪の日本橋界隈の裏通りを歩いていた時のことだ。 ふと、電柱にある張り紙が目に入った。 〝中古一軒家、三階建て保証金十五万家賃五万〟 「安っ!」 住所を見るとこのすぐ近くだ。 Tさんはちょうど独り住まいを考えていたところだ...

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歩道橋(埼玉県所沢市)

Sさんが、歩道橋調査をしていた時の話。 調査は橋の施工時期や、使用状態、傷や破損箇所などを調べるのである。 狭山湖のとある歩道橋を調査した時のこと。 高さ十メートルはある橋。 車を停めて、下から橋はし桁げたの写真を撮った。施工の日付...

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道玄坂で(東京都渋谷区)

Kさんが東京の大学に通っていた頃の話。 用事で大阪の実家に帰っていたが、風邪をこじらせて寝こんでいた。 夜、携帯電話が鳴った。 後輩のH君だった。 「Kさん、綺麗な女の人ですね」 その声がニヤけている。 「女の人?」 「道玄坂...

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一本道(京都府)

出版社で編集をしている女性のKさん。 京都の老舗旅館で作家の対談をセッティングした。 その旅館は駅から竹藪を真っ直ぐ抜けてすぐにあるから、ワンメーターだと聞いていた。 ところがタクシーは竹藪に入ると右や左に曲りくねった一本道をかなり走...

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喉が渇いた(大阪府)

同じKさんが子供の頃に体験した話。 ある日曜日、せっかくの休みだというのに熱を出して家で寝ていた。 夜、親戚のおばさんから電話があった。 「Kちゃんはちゃんと家まで帰ってこれた?」というひどく心配そうな電話だった。 電話に出た母が、...

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迷走(四国地方)

Cさんの実家は四国の山奥だそうだ。 もう三十年ほど前のこと。 当時小学生だったCさんを挟んで、毎晩親子三人、川の字で寝ていた。 ある夜、目が覚めるとお父さんがいない。 お便所にでも行ったんだろうかと思ったが、いつまでたっても帰ってこ...

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和人形(大阪府)

和人形その一(大阪府) Kさんは小学校二年生まで、大阪府のK市に住んでいた。 通学路の途中、長い塀が続く場所があった。 その塀が角になって曲がるところに、いつの頃からか大きな穴が開いて、中をのぞくことができた。 穴からは広い空き地が...

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お題目(千葉県)

「ナンミョウホウレンゲエキョウ、ナンミョウホウレンゲエキョウ……」 澪さんの祖母は日蓮上人を信心していて、それはもう熱心に、朝晩は言うまでもなく、何かあれば時を構わず、お題目「南無妙法蓮華経」を大声で唱える。子どもの頃、澪さんはしょっちゅ...

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人気店(神奈川県)

神奈川県のとあるラーメン屋でアルバイトをしはじめた翔真さんは、この店にいるときに限って変な目に遭うのだという。 繁盛しているとは言い難い店で、なぜか客層が若い女の子と五〇代から六〇代のおじさんに偏っており、昼飯どきになっても三、四人しか客...