ちょっといい話 | コワイハナシ47

ちょっといい話一覧

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隣怪(福島県)

昔、実家の隣に廃屋があってね。福島県で建設業を営む野村さんはそう切り出した。 元々は小料理屋だったらしいんだけど、物心付いたときにはあばら家でさ。 柱は傾いてるし、屋根瓦は半分落ちてるし、壁も腐って穴が開いていて。 でもまだ人は住んで...

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青森乃暖(青森県)

戦後、勘蔵さん一家が満州から帰国してからの話である。 親戚を頼って得た小さな部屋で、家族五人は身を寄せ合って暮らした。 最低限の日々の糧にも困る生活だった。 「さ、さんびぃ寒いな」 秋が訪れると、勘蔵さんは隙間風に震えた。 暖を取...

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神隠しの白装束(茨城県常陸太田市)

母が十歳の頃。近所に住む五歳の女の子が姿を消した。大人達が総出で捜したが見つからない。夜になり大人でも入るのが難しい山奥でやっと見つかった。女の子の話によると、綺麗な着物姿の女に連れて行かれたという。皆は狐の仕業だと噂した。ほんの数十年前の...

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覆水(北海道)

北海道で育ったHさんは、幼い頃にお父さんを亡くしてお母さんとふたり暮らしだった。 家は貧しかったが、お母さんはけっして生活苦を表に出す人ではなかったという。 ある年の夏の午後。お母さんが買い物についておいでと言う。小学校の低学年だったH...

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雪行灯(北海道)

あるタクシーの運転手が父親から聞いたという話。 出身地の北海道に渚滑(しょこつ)という所がある。昔から瘦せた土地で水源も遠く、農耕には適さなかったという。 終戦後しばらくして、死んだものと諦めていた三人の息子が、全員無事で帰ってきた。 ...

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狸天功(奈良県)

おばあさんの幼い頃というから、戦前のことだ。 奈良県の山間部にある村での話。 肥壺を風呂だといって入っていたり、同じ道をぐるぐる回ってなかなか帰れなかったり、若い衆が綺麗な女性にたぶらかされたりして、村の者がしょっちゅう狸に化かされてい...

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お弁当狐(北海道)

北海道の厚沢部に中山という名の峠がある。 この峠道のどこかに山菜の宝庫があるのだそうだ。 ここをただひとり知っている人の話。 三年前の春。その人は籠を背負って山の中に入った。 山菜を籠に集めていると、いつからいたのか横を四、五歳の子...

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電話にでんわ(広島県)

「デートすると、必ず邪魔が入るんだよね」 伊瀬さんのボヤキを聞いた仲間内が、いの一番に思ったことは「なんて命知らずな」。 彼女は明るく元気で気のいい、気っぷのいい姐御肌の広島人である。 ただ、気が短い。 男ができると、できるだけ本性...

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パラグライダー (栃木県宇都宮市)

その昔、宇都宮に住んでいた幸樹さん(仮名)のご体験。 同市内の職場仲間のKから、度々耳に挟んでいた某SNSの招待メールが送られてきた。これまで幸樹さんはSNSにあまり興味を持てなかったが、その某SNSは招待制という希少性も感じられたし、幸...

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遺品整理(栃木県芳賀郡市貝町)

芳賀郡市貝町に住む、主婦の季楽さん(仮名)から御寄せ頂いた御話。 夫の祖母が亡くなり、遺品整理をしていた時の事。 部屋の奥から箱と共に古びた人形が出てきた。かなりの年季が入っており、ぼろぼろで片腕がないが、よほど大事に連れ添ったものと見...

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改名(広島県)

Kさんは、赤ちゃんが誕生した時に改名した。 それは、生まれる少し前に、おばあちゃんが知り合いの占い師に命名の相談に行ったことがきっかけだったという。 その時、占い師がご長男だからと言って命名をした後のこと。 「父親には長生きしてもらわ...

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里山の足音(高崎市安中市)

Zさんの母親の実家は、高崎市の西隣に当たる安中市の郊外にある。その辺りは標高二五〇メートル程度の丘陵地帯で、雑木林が広がる里山であった。 平成の初め、春先のこと。当時小学生だったZさんはそこへ遊びに行き、祖父と兄と三人で雑木林へ山菜採りに...