動物の話 | コワイハナシ47

動物の話一覧

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油紙(静岡県)

Aさんの親戚の家は、静岡で代々造り酒屋を営んでいる。 その家のおじいさんが亡くなった時、趣味で集めた骨董を蔵から出して、親戚一同で形見分けしようということになった。 兜、鎧、槍、刀、掛け軸、仏像、壺、皿、茶碗……。 蔵の前にズラリと並...

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狸天功(奈良県)

おばあさんの幼い頃というから、戦前のことだ。 奈良県の山間部にある村での話。 肥壺を風呂だといって入っていたり、同じ道をぐるぐる回ってなかなか帰れなかったり、若い衆が綺麗な女性にたぶらかされたりして、村の者がしょっちゅう狸に化かされてい...

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お弁当狐(北海道)

北海道の厚沢部に中山という名の峠がある。 この峠道のどこかに山菜の宝庫があるのだそうだ。 ここをただひとり知っている人の話。 三年前の春。その人は籠を背負って山の中に入った。 山菜を籠に集めていると、いつからいたのか横を四、五歳の子...

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船頭狐(岩手県)

Dさんが岩手県で出会った話である。 友人とふたり、四輪駆動の車で遠野市を目指していた。 急いでいたためか、気がつけば、まったく知らない山道を走っている。 なんとか地図にある道に出ようとしているうちに、ざっと目の前が開けて頂上に出た。 ...

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梅狐(静岡市)

Aさんが静岡市の実家に帰ったときのこと。 床の間のある部屋に入ると、床柱の下にキラキラ光るものが置いてある。 なにが光ってるんだ? よく見ると、十五センチほどの狐がちょこんと柱の横に座っている。 体が眩く光っている。 綺麗な狐だと...

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牛魂(山口県)

近所のおばさんの子供の頃の話。 おばさんは山口県の農家の出身である。 当時、家では何頭かの牛を飼っていた。ある時、仔牛を産んだばかりの母牛の乳が出なくなった。 子供が育てられない母牛はお金がかかるからと、処分することになった。 その...

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山野夜話(抄)第八夜(東北地方)

「おがしなごどって言えば、太郎さに起きたごどほど、訳がわがんねえもんもねえべなァ」 食後の一服を堪能しながら、佐竹さんは語り始めた。 「鉄砲ぶちの腕前だけは、大したもんだったんだげどなァ」 佐竹さんの自宅から車で数分の山の麓に、小さな...

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狐風呂(栃木県)

栃木県での話。 ある山道で車を運転していたら、急に睡魔に襲われた。 (眠ったらダメ、眠ったらダメ)と気合いを入れるが、ウトウトとしかける。 (このままじゃ危ない、車を止めて休まなきゃ) ……と、目が覚めた。 「あらっ?」 顔を上...

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マッチ棒のような芸者(茨城県笠間市)

笠間には、日本三大稲荷といわれる笠間稲荷神社を観光の中心とし、宿場町として栄えていたこともあったため、大勢の芸者さんがいたそうだ。 イッチーさんが幼少のころには、きれいな着物を着て、三味線なんかを抱えた芸者さんが、この界隈を夕暮れの時分に...

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笠間の化け狐と井筒屋(茨城県笠間市)

笠間稲荷神社の昔ながらのたたずまいのある参道を過ぎて、街道に出た向かいに「井筒屋」という約三百年の伝統をもつ旅館があった。 江戸のころは街道筋の旅籠として使われていたであろう豪奢なつくりはその形をそのまま今に残している。 坂本九夫妻が笠...

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階段(神奈川県相模原市)

櫻井さんは若い頃、相模原の米軍寄宿舎近くに猫と一緒に住んでいた。 「安いマンションがあったんスよ。まあ、マンションと言ってもこれがボロボロの老朽物件でして」 三階建てで各フロアに同じ造りの部屋が三室ずつ。広さはいずれも1Kである。 そ...

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猿と林檎(東京都葛飾区)

将来はバンドで生計を立てようと夢見て東京に出てきた徹さんは、東京下町の亀有のアパートで暮らしはじめた。 田舎の家族には「俺は必ずスターになる」と言いきって出てきたものの、なんのあてもなく、バイト生活で借りられる物件は安いアパートしかなかっ...