動物の話 | コワイハナシ47

動物の話一覧

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鴉の声(東京都)

前項で述べた、鳩の死骸をベランダに投げ込まれた事件は、既刊の拙著『実話奇譚呪情』に収録した。詳しくは是非お読みいただきたいが、一〇年以上前、商店街沿いに建つマンションに住んでいた頃の出来事だ。 その頃、一羽の鴉がよくベランダに来ていた。あ...

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首が後ろ前の鳩(東京都世田谷区)

私はどちらかというと鳩が苦手だ。首の無い鳩の死骸をベランダに放り込まれたことがあるせいだ。また、夫から、車に轢かれた鳩がよろよろと歩いてきたときのようすを詳しく聞いてしまって、これも一種のトラウマになっている。 「スタッフが機材車を停める...

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まめだぞろぞろ(大阪府)

中崎町の画廊で知り合った、古い家にお住まいの土井さんから聞いた話。 古い家には小さい狸、豆狸が憑いてることがあるんです。 僕が住んでる家も、空襲で焼け残った古い家やからか豆狸がおったんです。 近くに地車稲荷があるから、その眷属やったん...

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鶏(大分県)

大分県の南東端にある佐伯市。 海と山を擁しており、美しいリアス式海岸は日豊国定公園に指定された。 現在は県外からの移住者を募っており、移住サポートも行っている。 江口さんはこの佐伯市に移り住んだ男性だ。 二十代前半の頃、北陸地方で会...

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久下田村の化け猫(栃木県)

「僕は昭和四五年生まれで、今年(二〇二〇年)五〇歳になります。 二〇年近く前に、そのときまだ存命だった父方の祖母から聞いた話です。 幕末の頃、祖母の曾祖母の家は下野国の久下田村という所で百姓をやっていたんですが、その村では、正午を過ぎる...

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托鉢僧(神奈川県横浜市)

横浜市内のある神社の奥さんが子供の頃のことだという。 ある晩、「申し訳ないが、一晩泊めていただけぬか」と旅のお坊さんが訪ねてきた。 「うちは神社だぞ。神社に旅の坊主とは、どうも怪しいな」と神主を務める父はいぶかしがった。 しかし母は「...

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のびあがり狸(岡山県)

岡山県の誠さんが高校一年生の一〇月頃、夜、蒲団で眠っていたら、急に眩しくなって目が覚めてしまった。見れば、窓の向こうに青白く輝くものがあるようだ。 頭が丸く、尾の先に向かうに従って細くなる《のびあがり》のような形をしている。 小学生の頃...

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犬鳴山(大阪府)

犬鳴山はおよそ千三百年以上前に、役の行者によって開山された修行場で、地名の由来となった悲しい伝説が残っている。 天徳元年(九五七年)紀州の猟師が山中の滝の近くで立派な鹿を目にし、射ようとしたのだが、連れていた愛犬がうるさく吠えたてたので逃...

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くちなわ──鱗の女──(岩手県宮古市)

くちなわ──鱗の女── 岩手県の宮古市は、盛岡に代表される北上盆地とは山々で隔てられており、そのため独立した文化圏を形成し、言葉のアクセントも異なる。たとえば礼を述べるとき「おおきに」と言うなど京都風の訛りが随所に見られる独特の方言を持ち...

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犬女(千葉県)

この話は、ここでは仮に澪さんとする千葉県在住の二三歳の女性がツイッターに投稿した怪異体験談だ。澪さんは私に幾つかの体験談をご応募されて、その際に、これも紹介してくれた。ご本人の許可を得てリライトしているので、決して盗用ではないことを述べてお...

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畑の狸くん(千葉県)

千葉県北東部の平野部は、広大な砂浜《九十九里浜》の中央以南を含み、太平洋に臨んでいる。澪さん(※)の生まれ育った町はここにあって、家から車で一〇分少々のところに海水浴場がある。自転車で遊びにいける距離だ。川沿いの道を川下へ走っていくと、道の...

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仁王像と猫(千葉県山武市)

千葉県山武市の《浪切不動院》こと成東山不動院長勝寺は、昔、漂流した漁船をこの寺の灯が救ったと言い伝えられており、海の守り神として崇拝されてきた。そもそも行基菩薩が七三一年に海難除け祈願の不動明王を刻んで開基、その後、弘法大師がこの地に移して...