おばあさんの話 | コワイハナシ47

おばあさんの話一覧

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居るべき所(岡山市)

岡山県岡山市の吉井川の近くで生まれ育った俊夫さんの趣味は釣りだ。釣り仲間のトヨタさんは五〇を過ぎても独身で、近所に住んでいるので、よく家に遊びに行った。妻と年頃の娘がいる俊夫さんの家にトヨタさんは来たがらないし、俊夫さんも気を遣う。集まるに...

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お題目(千葉県)

「ナンミョウホウレンゲエキョウ、ナンミョウホウレンゲエキョウ……」 澪さんの祖母は日蓮上人を信心していて、それはもう熱心に、朝晩は言うまでもなく、何かあれば時を構わず、お題目「南無妙法蓮華経」を大声で唱える。子どもの頃、澪さんはしょっちゅ...

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飛び込み営業(奈良県)

営業マンが五軒目に訪れた家 あるファミレスで、かなり遅い時間帯に、数人の居酒屋から流れてきたらしい客たちが雑談をしていた。 話を聞いていると連中は家屋リフォーム関係の業者であるらしい。ただしリフォームの前に「タチが悪い」とか「質が悪い」...

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安物買いのはなし ココヨリジゴク(三重県)

老女がオーナーのマンション 三重県の某大学に現役入学を果たした菅野君は、安アパートから大学に通っていたのだが、ほんの一時期、高級とは言えないながらもこじんまりとした――かなり上のランクのマンション暮らしを経験するという幸運を得た。それも破...

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鬼怒砂丘慰霊塔(茨城県常総市若宮)

タクシーの運転手をしている樋口さんの話だ。岩手の出身で、言葉も東北弁の名残がある、茨城弁とは少し違うが、特に問題はなかった。宮城や福島からも茨城に移住している人は多い。和やかな東北弁は聞くだけで癒される。 二十年ほど前の夏に乗せたおばあさ...

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畑(青森県)

清本拓郎は青森県黒石市で生まれた。両親は青森市で働いており、小さい頃はよく祖母に預けられていた。祖母は時々知人の林檎農家の手伝いをしており、そんな折は畑まで連れて行ってもらった。 子供の身体にとって畑の面積は宇宙ほど広く感じられ、木の傍に...

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屋根渡り(兵庫県神戸市)

Y君は小学生の頃、神戸市の山の手に住んでいた。 Y君の家には、よく友だちのU君が遊びに来た。 U君は、二階にある見晴らしのいい彼の部屋で遊ぶのが好きだったからだという。 あるとても天気のいい日。ベランダにいたU君が急に声をあげた。 ...

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おんぶ(大阪市中央区)

仕事帰りの道すがらのこと。 大阪の心斎橋。 向こうから、ひとりのおばあさんが歩いてくる。 このおばあさんの肩から二本の腕、腰のあたりから二本の裸足はだしの足が見える。おばあさんが子供をおんぶしているようだ。 こんな街中で裸足だったら...

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さちこおばさん(東京都)

Wさんの両親が若い頃の話。山形の村から集団就職で上京したての頃だった。 結婚する前の両親は、お互いの会社が近くだったので、昼休みにはよく日比谷公園で落ち合って一緒にご飯を食べていたという。 その日も、いつものようにふたり仲良くベンチに座...

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約束(東京都)

Oさんは田舎のおばあちゃんととても仲がよかった。 いつの頃だったか、おばあちゃんの家に遊びに行った時、ひとつの約束をした。 「おばあちゃん、俺、幽霊てなもの見たことないから、おばあちゃん死んだら幽霊になって出てきてくんないか」 「おう...

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おばあさんの声(東京都品川区)

Cさんは高校生の時、電車通学をしていた。 毎日東急大井町線の同じ時刻に来る、同じ電車の同じ車両に乗る。 ある朝大岡山駅を発車したあたりで「おはよう」と声をかけられた。 周りを見るが、車内に声をかけたような人はいない。 「あれ?」 ...

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四十九日(大阪府豊中市)

豊中市にある旧家での話。 この日、おばあちゃんの四十九日の法要に親族一同が集まった。 夜、仏間でおばあちゃんの思い出話になった。 戦前、戦中、戦後を通じてこの本家と家族を守り、子供たち全員を学校にあげてくれたおばあちゃんを偲しのんだ。...