虫・昆虫の話 | コワイハナシ47

虫・昆虫の話一覧

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山野夜話(抄)第三夜(東北地方)

「長いことこつけな場所に住んでっとなァ、色々なものが見えてくっごとも仕方がねぇんだずなァ」 佐竹さんの右手には愛用のコップがあり、開封したばかりの冷酒がなみなみと注がれている。 本日既に四、五杯目だろうか。彼の頬は既に赤みが差しており、...

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山野夜話(抄)第二夜(東北地方)

「甕蜂と言えば、こつけな話もあったずなァ」 佐竹さんは突然思い出したかのように席を立った。そして嬉々とした表情を浮かべながら、隣の部屋へと案内してくれた。 「な?立派なもんだべ」 そのこぢんまりとした部屋の正面に置いてあるサイドボード...

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山奥にいたもの(群馬県)

O崎さんの体験談である。 多趣味でクワガタムシも好きな彼は八月の深夜、群馬県内のある高い山へ昆虫採集に出かけた。そこは舗装道路が山頂近くまで整備されているので、夜でも採集ポイントに入ることができる。駐車場に車を駐めて登山を開始したO崎さん...

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盂蘭盆会の朝、超高速(群馬県)

盂蘭盆会の朝(群馬県) 海がなくて東西と北を山地に覆われ、南に関東平野が広がる群馬県の夏は、とにかく暑い。そんな酷暑が続く晩夏のことである。 八月、盂蘭盆会の入りの日。前橋市内で町工場を営む男性Y田さんは、早朝から出勤してきた。社員数名...

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変な虫(三重県津市)

なぜあの時、道を間違えたのかがわからない。 二〇一七年六月、ウキエさんは息子夫婦と孫と四人で、三重県津市にて藤の花の名所を観光してきた。 そこから四日市への帰路は、何十年も地元に住むウキエさんにとって、さんざん通いなれた道のはずだった。...

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山に葬る鑓水峠(東京都 八王子)

西條八十の童謡『かなりや』の歌詞の一番に、「後ろの山」というフレーズが出てくる。 「唄を忘れた金絲雀はうしろの山に棄てましょか。いえ、いえ、それはなりませぬ」 ここでは「後ろの山」は、物理的に家の裏山を思い描かせながら、死の領域である彼...

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胡蜂(スズメバチ)(奈良県 吉野地区)

仕事で親しくしていた方が、今年の九月にお亡くなりになりました。 聞けば、奈良県吉野地区にある御自宅で、何十匹もの胡蜂に刺されてのショック死だったそうです。 普通ではまず有り得ないことに、その方の御遺体には、胡蜂が啄ついばんだような傷が無...