山の話 | コワイハナシ47

山の話一覧

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朽武者(和歌山県 高野山)

毎年夏になるとMさんは、お母さんと夜の高野山で奥の院のお参りをした。 はじめてのお参りの時の話。 参道へ行く途中に小川のせせらぎが流れている。 その小川を渡ろうとして、はっと足が止まった。 前に見える森の闇に、三人立っている。 足...

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三隻腕(和歌山県 高野山)

奥の院への夜のお参りは毎年続いた。 同じ所にその三人が立っている。 あれはそういうものかと思っていた。 高校生になった冬のこと、「お塩を清めに行ってくれ」という声が聞こえ出した。 夜になると、耳もとでささやかれる。 Mさんは、幼い...

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本山寺と日立鉱山(茨城県日立市本山)

本山寺は、日立鉱山の中にある曹洞宗のお寺である。 この鉱山を「本山」と呼び、小学校や中学校も本山の名前がついていた。 昭和に閉山してからは、人口が減ってしまった。ここで働く鉱夫の家族が住むアパートが、何棟もあり、寺の前の道を上がった先も...

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首を絞める手と追う霊(茨城県 佐白山)

佐白山の頂上には、大石内蔵助の銅像の前の道を道なりに進むと到着する。 鈴木さんの体験を聞いて、筆者の僕も向かうことにした。 友人の橋詰さんが運転をしてくれ、その曰くある山に向かった。もし同じような体験をするなら本望だと猛々しい気持ちで出...

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山野夜話(抄)第二夜(東北地方)

「甕蜂と言えば、こつけな話もあったずなァ」 佐竹さんは突然思い出したかのように席を立った。そして嬉々とした表情を浮かべながら、隣の部屋へと案内してくれた。 「な?立派なもんだべ」 そのこぢんまりとした部屋の正面に置いてあるサイドボード...

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山野夜話(抄)第一夜(東北地方)

夏暑く、冬寒い。東北地方のとある山間部に、佐竹さんは今現在一人で暮らしている。 真夏の灼熱地獄や真冬の深雪が当たり前のこの場所で、彼は普通ではない出来事を数多く体験している。 今年で齢九十を迎えるが、現役時代は山奥の分校で教職に就いてお...

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佐白山の恐怖体験(茨城県笠間市笠間)

笠間市にある『佐白山』は標高百二十八メートルの小高い山だ。遠い昔、山頂には笠間城がそびえていた。この山自体が城であった。 歴史を紐解くと、戦国時代は笠間氏の居城から始まる。その後、関ケ原の戦いの後から蒲生氏、松井松平家、小笠原氏、戸田松平...

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夏キャンプの思い出(青森県鰺ヶ沢町)

青森県在住の園井さんが体験した話。 夏の盛りのこと。友人と連れ立って、鰺ヶ沢町にあるキャンプ場を訪れた。 津軽富士とも言われる岩木山の麓。深い森に抱かれて建つバンガローを借りて宿泊する計画であった。 青森とはいえ、夏は暑い。おまけに二...

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入ってはならぬ幻の村(茨城県高萩市)

僕の知人にSさんという高萩市に住む六十代の女性がいます。 そのSさんの話です。Sさんの息子さんや娘さんがゴルフをされているそうで、ある日、家族揃って栃木県か県内の大子町だかのゴルフ場へと行くことになりました。Sさんはゴルフをしませんが、ド...

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紫美山(鹿児島県)

Mさんと仕事の打ち合わせをしている最中に聞いた話。 十年ほど前の冬、鹿児島県の出水山地を友人たちとドライブしていた時のことだ。 夜中の十二時頃、突然道路に霧が出てきた。 冬に霧とは珍しいなぁ、と友人たちと話していたが、霧はどんどん深く...

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驚き顔栃木県(栃木県 足尾銅山)

珍しい症状に見舞われている方から、体験談というか、相談を頂いた……。 山猫さん(仮名)は一人旅が好きで、二〇一八年の夏、一人で足尾銅山へ赴いた。 昔、観光で訪れた事はあったので今回は車で廃墟を見て回る事にし、現地で足尾銅山関連の本を読ん...

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黒いマント(山形県)

山形県のある村でのこと。 このあたりは冬になると三メートルもの雪が積もる。 そこで十二歳の少年が新聞配達をしていた。当然のことながら、いくら雪が積もっても新聞に休みはない。 冬場の配達は想像以上につらい。 ある朝もびゅうびゅうと吹雪...