山の話 | コワイハナシ47

山の話一覧

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白い川(山梨県)

八月中旬、Sさんは友人グループと富士山近くの某所にキャンプに行った。 夜、Sさんは彼女とふたりきりの時間を作って、湖畔へ散歩に行くことにした。 湖は意外に離れていたので、ずいぶん歩いた。 やっと湖畔に着くと、ベンチを見つけてひと休みし...

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日立鉱山病院跡(茨城県日立市)

日立鉱山が閉山になったのは平成十一年、明治からの産業遺産は今も記念館の中にあり、その頃の山の全盛期を偲ばせる。本山地区と言われるこの鉱山の街は、昭和四十年代には何万人も人が住み、小学校は二千人も通っていた。戦後の復興を支えたのもまたこの産業...

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殺人事件 遺体の山(茨城県 県北)

「うちの近くの山にね、いわくつきの場所があるんですよ」 と月浦さんが語った。 「場所ははっきり書かれると困るんですが、わかる人は知ってるはずです。川のすぐ後ろに山がありましてね。地元の人しか行かないような細い道がありまして、その奥に自殺...

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高鈴山(茨城県那珂市)

那珂市に住む床屋さんの話である。 高鈴山という小高い山がある。山頂まで道路で登れるし、 山の道には表側裏側があり、裏からも車で登れるので、床屋さんはよくツーリングに出かけていた。彼はモトクロスバイクに乗っていた。その日は裏側から山を登っ...

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蔦(和歌山県 高野山)

知り合いのお坊さんから聞いた。 あるお坊さんは両足が不自由なのだという。 小学生の頃のある事故が原因だった。 しかし深く傷ついたのは体ではなく、むしろ心だった。 義足の自分の未来に悲観し続ける子供時代を過ごしたという。そのために自分...

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朽武者(和歌山県 高野山)

毎年夏になるとMさんは、お母さんと夜の高野山で奥の院のお参りをした。 はじめてのお参りの時の話。 参道へ行く途中に小川のせせらぎが流れている。 その小川を渡ろうとして、はっと足が止まった。 前に見える森の闇に、三人立っている。 足...

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三隻腕(和歌山県 高野山)

奥の院への夜のお参りは毎年続いた。 同じ所にその三人が立っている。 あれはそういうものかと思っていた。 高校生になった冬のこと、「お塩を清めに行ってくれ」という声が聞こえ出した。 夜になると、耳もとでささやかれる。 Mさんは、幼い...

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本山寺と日立鉱山(茨城県日立市本山)

本山寺は、日立鉱山の中にある曹洞宗のお寺である。 この鉱山を「本山」と呼び、小学校や中学校も本山の名前がついていた。 昭和に閉山してからは、人口が減ってしまった。ここで働く鉱夫の家族が住むアパートが、何棟もあり、寺の前の道を上がった先も...

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首を絞める手と追う霊(茨城県 佐白山)

佐白山の頂上には、大石内蔵助の銅像の前の道を道なりに進むと到着する。 鈴木さんの体験を聞いて、筆者の僕も向かうことにした。 友人の橋詰さんが運転をしてくれ、その曰くある山に向かった。もし同じような体験をするなら本望だと猛々しい気持ちで出...

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山野夜話(抄)第二夜(東北地方)

「甕蜂と言えば、こつけな話もあったずなァ」 佐竹さんは突然思い出したかのように席を立った。そして嬉々とした表情を浮かべながら、隣の部屋へと案内してくれた。 「な?立派なもんだべ」 そのこぢんまりとした部屋の正面に置いてあるサイドボード...

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山野夜話(抄)第一夜(東北地方)

夏暑く、冬寒い。東北地方のとある山間部に、佐竹さんは今現在一人で暮らしている。 真夏の灼熱地獄や真冬の深雪が当たり前のこの場所で、彼は普通ではない出来事を数多く体験している。 今年で齢九十を迎えるが、現役時代は山奥の分校で教職に就いてお...

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佐白山の恐怖体験(茨城県笠間市笠間)

笠間市にある『佐白山』は標高百二十八メートルの小高い山だ。遠い昔、山頂には笠間城がそびえていた。この山自体が城であった。 歴史を紐解くと、戦国時代は笠間氏の居城から始まる。その後、関ケ原の戦いの後から蒲生氏、松井松平家、小笠原氏、戸田松平...