東北地方 | コワイハナシ47

東北地方一覧

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ナッちゃん(宮城県仙台市)

仙台市在住の根古田さんが、女子高生時代に体験した話である。 夏休みも終盤に差し掛かったある日。 彼女が所属する美術部は合宿に行くことになった。 向かったのは宮城県北部、三陸沿岸のとある町。 二泊三日の行程で民宿に泊まりこみ、スケッチ...

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おともだち(宮城県)

私の友人、高木の話である。 高木の実家は、宮城県某所でペンションを経営している。 両親ともに都会の人間なのであるが、当地の自然の美しさに惹かれ、移住してきた。高木はそこで生まれ、育った。 ところで、このペンションには、「何かがいる」の...

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あしおと(宮城県仙台市)

仙台の繁華街・国分町で働く柴田さんの家には、「出る」という。 彼女は仕事を終えると、食材を買って帰宅するのが常である。時刻は、深夜の二時から三時頃。階段を上がり、薄暗い廊下を行き、鉄の扉を開ける。 蛍光灯に照らし出される、フローリング敷...

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人を轢く(宮城県仙台市)

――人を轢いてしまいました。場所は……。 一一〇番に寄せられた通報を元に、県警本部から指令が入る。 「またか」署員からはため息が漏れた。行かない訳にはいかないが、どうにも腰が重い。 ある時期を境に、その警察署には同じような通報が寄せら...

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雨降りの女(宮城県)

宮城県のとある町役場には数年前の一時期、こんな通報が相次いだ。 「雨の日になるといつも、女の幽霊が立っている」 「気味が悪く見ていられないので、操業をやめさせてほしい」 いずれも、ある工場の近隣住民からであった。 その工場では、副業...

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山野夜話(抄)最終夜(東北地方)

大分酔いも回ってきたらしく、佐竹さんの顔はまるで赤鬼のように紅潮している。 「そろそろ、寝だほうがいいがもしんねぇなァ」 既に寝間着に着替えていた佐竹さんは。自分の寝室に向かおうとしていた。 ところが数歩歩んだだけで、くるりと踵きびす...

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山野夜話(抄)第八夜(東北地方)

「おがしなごどって言えば、太郎さに起きたごどほど、訳がわがんねえもんもねえべなァ」 食後の一服を堪能しながら、佐竹さんは語り始めた。 「鉄砲ぶちの腕前だけは、大したもんだったんだげどなァ」 佐竹さんの自宅から車で数分の山の麓に、小さな...

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山野夜話(抄)第七夜(東北地方)

「こつげな所に住んでっとなァ、自然と愉しみも決まってくるわけだずなァ」 佐竹さんはそう言いながら、青光りする愛用のカーボン製渓流竿を手に取ると、大事そうに布で磨き始めた。 自然の中で暮らしていると、趣味もそれを利用したものが主になってく...

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山野夜話(抄)第六夜(東北地方)

「そういえば、あの童の話をせねばなんねえべなァ」 佐竹さんの学校には、所謂ガキ大将が存在していた。 その名を、勇吉といった。 勇吉は数年前に東京からこの町に引っ越してきた、身体の大きな子であった。 周囲の子達と比べると身体の大きさば...

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山野夜話(抄)第五夜(東北地方)

「まァ、こればっがりはやめられねべなァ」 佐竹さんはごくりと喉を鳴らすと、コップに注がれているほんのり山吹色をした液体に鼻を近づけた。 その馥郁たる香りを暫しの間堪能すると、ゆっくりと喉へと流し込んだ。 「いんやァ、堪んねずなァ」 ...

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山野夜話(抄)第四夜(東北地方)

「そういえば、大分昔にこつけな話もあったずなァ」 大分酔いも回って上機嫌になったのか、時折小唄を唄いながら、佐竹さんは若い頃の出来事を語り始めた。 佐竹さんの自宅から十数分歩いたところに、大分前から住人を失い、廃墟になっている一軒家があ...

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山野夜話(抄)第三夜(東北地方)

「長いことこつけな場所に住んでっとなァ、色々なものが見えてくっごとも仕方がねぇんだずなァ」 佐竹さんの右手には愛用のコップがあり、開封したばかりの冷酒がなみなみと注がれている。 本日既に四、五杯目だろうか。彼の頬は既に赤みが差しており、...